お米の国の人のすがたとはなし 〜写真展「田園ドリーム」ノート〜/白井明大
 
いますから」

 農家の姿が、撮りたくて、motokoさんは滋賀へ何度も訪れ、あげくにヘリをチャーターしてまで滋賀の農村地帯を空撮したのだろう。しかも、数十年前に造られたローライTなんていうクラシックな二眼レフで。

 動く人がいる。田で。

 その人に動かされるように、写真家はカメラを担いで、ライターはメモをとりだして、おそらくそれぞれの気持ちのおもむくままに、滋賀の田園を写し取ってきたのだろう。

 その写真と文に、また、動かされたい気持ちがじぶんのなかに植え付けられた気がする。いつ芽を出すのかはわからないけれど。

 食のことを頭だけで考え直すのでは足りないのかもしれない
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