フィフティーン/榊 慧
 
思うけども、それでもやはり怖いのだ。


毎日毎日考える。何故俺は男でなかった、何故俺の体は柔らかいんだ。この気持ちを上手く説明が出来ない。以前、一回だけ学校の保険の先生に言ってみたことがある。けれど俺はちゃんと伝えられなかった。わからないだろうけども、本当に、訳もわからず苦しい。俺は、男なのか、それとも、そうでないのか。俺が俺自身に対する美意識、というのか、美の理想というのは、平たい胸で、まっすぐな胴のライン。これは、「異性」に対する欲求なのか、そうでないのか。「異性」がすきなのか、「同性」がすきなのか。はたまた、どちらもなのか。(俺はどちらもだと思っている。)


こういうことをえ
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