鼻唄で世界を救えたら/
百瀬朝子
鼻唄で世界を救えたら
僕ら
憎みあうことなんて覚えなかった
争い事が苦手な僕らは憎むことにしたんだ
心の中だけで繰り広げられる戦争に
僅か
疑問を感じ始めた僕ら
ふと耳を
ふと鼓膜を
ふと撫でていった鼻唄に
まるで浄化していく
それはきっかけ
許しあうことを知った僕ら
憎むより早くに許そう
繰り返す歴史に終止符を
ゆったり流れる日々の始まりを
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