あけおめ/あおば
 
、製造を禁止された古い再生型ラジオで我慢する
真空管が切れると近所の電気屋に買いに行くのだ
家では妻子が使えなくなった真空管を瓶に入れ油紙で密封して
縁の下に埋めている
100年後には骨董化して高く売れるのではないかと考えている

現在、
アメリカのウエスターンエレクトリック社の300B、ステレオ用に2本で30万円等という声を聴くと
あと20年もすると我が社の廃品種、UXー26Bも高額の値が付くかと期待したが、昨年の11月、秋葉原の真空管専門店に行ったところ、箱入りの未使用品が1200円で売っていて、物価上昇率を考えたら値上がりどころかかなり安くなっている。利用価値がなくなった我が社の製品では60年後では値が付かない、やはり100年を待たねばならないようだ

 そんな古くさいこと
知らないと
気短なお人の背中に朝日が記すあけおめの文字
あけおめ!
 あけおめ
  あけおめ
 あけおめ
あけおめ
あけあけ おめおめ
あーけ おーめ
あけおめ
あけあけ
あーけ
あーけ
おめで
とーさん! かーさん!
鏡の前で
あけおめ
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