宇宙の朝食/散布すべき薬物の所持
腕の間接が変な風に曲がって折れたのだろう。いや、左肩がねじれて外れたのかもしれない。赤ん坊は更にやかましく喚きたてる。凄まじい破壊音だ。まるで耳栓をしていない時の音響スタジオのような、初めて行ったグラインドコアバンドのライブのような、匂いで表すならゴミ処理場のホールのような、不快だ。不快極まりない。いくら新鮮な食材、すなわち優良な食材だからと言えども私を不快にすることは許されない。私は赤ん坊の、赤く醜く膨れた丸腹を強く殴った。赤ん坊は「げぅ」と声をあげると、喚くのを一瞬やめた。一瞬でも連続して止めればずっと止まっている事になる。私は赤ん坊の腹を何回も殴りながら、飛ばない矢の微分を求めようと脳内に血
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)