ことばのさんすう・序/れつら
 
これから書くのは、詩をつくる際に僕が行っているごくごく基本的な操作についてである。
何故そんなことを書こうと思ったのか、について、まず一義的な理由を述べるなら、スタジオイマイチの大脇理智氏に「谷君もなんか本出せばいいのに」と言われたからである。いや、もっとはっきり言うならば、それに対して僕自身が、「や、でも僕にはまだ書き残すような明確な方法論はないんで」と言ってしまったからである。

果たして本当に方法論はないのか?
いや、あるのだ。実際は。
今ざっと眺めるだけでも、現在のパソコンの中のpoetのフォルダには、200を超えるテキストファイルが存在している。更にそれとは別に、20近い上演台
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