この冬 最初の雪/
高杉芹香
あのことばも
あの優しさも
嘘だったんだと
思いたかった
そう思った方が
きっと
きみを想わないでいられるから
夜になって急激に冷え込む街は
雨に濡れていた
愛ゆえに
泣きながら
ただ歩くには
明るすぎる街だった
きみの優しさが恋しい
きみのあの声が愛しい
もう
大丈夫
ううん
本当は
初めから大丈夫だった
きみは
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