スワロフスキーの夜/エスエル1200
輝いていた。
そして最後にそれらすべてを宇宙に放り投げた。
虹ともオーロラとも万華鏡で観る景色とも違った“光のうねり”が空一面を覆い、我々を祝福した。
「あとはスノウマンが祈るだけだね。」
「ありがとう。貴方達のおかげでなんとかなりそうだ。」
すべての準備が終わった後、僕は三人にお礼を言った。
「お礼なんていいのよ。」と金星の婦人が言った。
水星人は何も言わなかったがニコリと微笑をくれた。
そして待っていたかのように土星人が土星で一番かっこいいポーズを取って言った。
「我々は全宇宙のスターマンだからね。」
*
スノウマンは祈っていた。
もう誰も傷つかなければいいのに。
あのこの住む星に雪を。
スワロフスキーの夜を。
あのこの住む街に。
あのこに笑顔を。
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