Davidが我々を叩き落とす/いとう
 

暗い穴の中にではなく
むしろ陽光の眩しさに目が眩むような
そんな
我々の姿がはっきりと見える場所へ
はっきりと照らし出される場所へ
はっきりと照らし出されて見えてしまう場所へ

いやむしろ今、
我々は暗い穴の中に潜んでいるのだろう
Davidだけがそれを知っているのだ
我々は追い立てられるように
Davidに叩き落とされ
そこで我々を知り
その後
どうなるかはわからない
我々がどうなるかを我々は知らない
けれどDavidだけがそれを知っていて
満面の笑みを浮かべるのだろう
陽光の眩しさのように
ではなく
慈雨の冷たさのように
ではなく
そしてもちろん
呪いでもなく
我々の知らない
何かのように


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