リバースライブ 後/crowd
 
 今日でいいのかもしれない
 とはっきり思った
 自分の中に内在した物が
 今日実体となって
 現れただけなのだ  
 恐れることは何もない
 横でだらしなく
 イビキをかくものが
 私をここから連れ去ろうとも
 死に毛布をかけ ベットに潜った
 
 姉と隣町の遊園地の迷路で彷徨った記憶や
 初めて付き合った女のコの大げさな笑い声や
 冷やかしで行ったアイドルのコンサートや
 免許を取った勢いで行った阿蘇山のカルデラだとか
 そんな取るに足らないことを思い浮かべながら
 寝入った たぶん穏や
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