目眩/K.SATO
生きていることと
生きていないこととが
交錯する頭に 目眩がするが
僕とは その間にこそいるものだ
人間は 言葉を出している
考えないと それから
考えるを
何度も何度も繰り返して
ああ 色々なことを
楽しみ 色々なものを
眺め ただ充実していた日々
子供の頃の姿ばかりが頭をよぎる
生きていることと
生きていないこととに
でも 交錯する 今にこそ
僕は大人として存在するんだよな
考えない 考える
その感動を 気づけば
言葉に出そうと
苦しんでいる
苦笑いを浮かべた僕がいる
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