似て非なるモノ/愛心
独りぼっちの部屋
冷たくなった指先は
よく動かない
ふと
甘い空気が欲しくなって
厭に重いカーテンをひくと
氷の窓ガラスに映る
真っ白な光
蛍光灯か
向かいの街灯か
はたまたペンライトか
触れることはないと
頭で分かっていても
触れたくなった
けして
暖かさは感じない
ただ
それ故なのか
とても惹きつけられて
嗚呼
この感じ
似ている
どうしようもなく
我慢が出来ない感じ
理由も意味もなく
本能が欲する感覚
そう
あの人を想うとき
とてもよく似ている
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