うむまあの木 /服部 剛
 
うむまあの木といふ
器量の悪い詩人みたいな木がある 

穴の開いた幹は 
欠伸(あくび)をしている顔のようで 
暗闇の深遠に 
なにかを隠し持っている

うむまあといふ
風変りな木もある 




 ※ この詩の始めと終わりの二行は、
   山之口 貘の「世はさまざま」
   という詩を参考に書きました。 




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