私の詩論 「第2部 ゲノムとポエジー」/ばんざわ くにお
恒星の惑星にもこの第3の存在があると思う。
この第3の存在は人間の脳のどこかに存在している「自我」である。
3.生物のため息
人は何故、淋しさやむなしさを感じるのかは私の長い間の疑問であった。きっとそれは
いつかは死んでいかなければならない事と関係があると思っていた。
ドーキンスの著書『利己的な遺伝子』はその疑問に明快なヒントを与えてくれた。
淋しさやむなしさは「自我」を獲得した人間のゲノムへの奉仕に疲れた「生物のため息」
ではないか。私にはそう感じる。
生きることは本来、楽しいはずである。何故なら、そうでなければ生命誕生以来
40億年も生命が生きながらえてこられるはずが
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