私の詩論 「第2部 ゲノムとポエジー」/ばんざわ くにお
と心はゲノムの生存機械として機能する
目的で作られている。
ゲノムから見ると生物の脳も生物の体を効率良く制御するための1器官にすぎない。
その1器官である脳のどこかに「私」という「自我」は存在し、詩を考えている。
恋愛の詩。失恋の詩。子を思う親の詩、親を思う子の詩、友人を思う詩。生、死、性、
生活の詩、これらは全てゲノムが生き延びることに起因した詩だ。
ではゲノムに支配されていないものはないのか?
2.第3の存在
この宇宙では物質は無生物と生物との2つに区分される。無生物の世界は物理法則で
成り立ち、生物の世界はゲノムが支配している。このような状態の期間が地球では
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