想撮空間「背伸び」/緋月 衣瑠香
 

この世界に産み落とされてから
ずっと見てきた光

あの光を手にしたくて
必死に手を伸ばした
でも
この手が掴んだものは空気のみ
光はもっと上にいた

日々 背伸びをして悔しんだり
年々 背が伸びるごとに喜んだ

今 ここまで君に近付いたよ

あと少し あと少し
あの光までもう少し
[グループ]
戻る   Point(8)