最小単位/
 
朝の気配

目が覚める少し前


ちょっとだけ思う

“ああどうか”


一人ぼっちではありませんように



良いとされるもの

いくつかの花々と思い出


いつだって

最良の形で傷つくことができますように



世界は「私」の一人称



生きているだけで

胸が締め付けられるような幸せ


忘れてはいけないことを

たまに思い出したりしながら


別に何が言いたいわけでもなく




誰にも言わない


否定も肯定も主張もしない

物事はただ、いつだってそこにあるばかり



僕はただ幸せであり、

あなたにもそうであってほしい



ただ、それだけ




世界は「私」の一人称を


その最小単位とする






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