連帯を求めて孤立を恐れず/結城 森士
メイトは、仲間意識も低いし、それどころか逆に、いじめる対象を作りたがった。
共通の敵を作ることで、お互いの結束を高めようという感覚だろう。個人同士のいがみあいが露骨で、全体としての調和はあまり重視されなかった。
連帯を求めようとしない。代わりに仲良しグループには絶対に入りたがる。
連帯を求めず、孤独を恐れる。という言葉が見事に当てはまる。
連帯を求めて孤立を恐れず。
60年代、全共闘の時代のキャッチフレーズだったそうだ。臭い台詞だという人もいる。僕はそう思ったことはない。それが当たり前だと思って生きてきた。
だが今の社会全体を見てみると、誰も連帯を求めてなどいない。力を
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