私が差すと、陰るのよね/猫のひたい撫でるたま子
私が差すと、陰るのよね
残念だわ、本当に
彼、私のエコヒイキよ
歌がね
歌だけよ
夢も希望も絶望も、みんな含めたものがね
終わるのよ
変わらない愛がね
終わらせないと終わらないからね
蝋燭を吹き消すの
最後の瞬間よ
だからこっちを向いて
あとはね、なんだったか
そう
今日一番可哀想な女の子の話
私がね、頬を叩いてあげた
そうやって文句を言わせてあげないと
枯れてしまうからね
頭からジンをぶっ掛けてあげて
自分でね、自分を守れるように
だって、可哀想でいたら
いつまでも舞台の上よ
あの子は
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