はるのひ/
根岸 薫
眉間の女
あかるく
開脚
矢を
射れば 今晩の
虫たち
かたつむりよ
その生活と気象の具合は
ふりまく上
減ってゆく有様
待っている
うすい色の
くもりの日は
助詞の生きた
ひめる
翳り
それから
学生は
ぬるく厚い
擬態の肌
見える
のか
最初の
よ よる 夜の
夜の近く
近い昼の
長く 甘く
丸い
先端が
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