終わりなきメロディー 第4話/K.SATO
ヘリは無事味方のキャンプに着陸した。僕は目を覚ましていたが、大佐はまだ眠りこけているようだった。先に地上に降り立つと、アスファルトを懐かしく感じながら数歩進んだ。そして振り返らずに、「先に行きます」と歩き出した。まったく、この軍の士気は大丈夫だろうか。まずこの重いリュックや武器などを置くため、荷物置き場へ向かっていった。仲間たちから「よお、大変だったんだって?」「奥さんにちゃんと無事を伝えろよ」などの声をかけられては苦笑した。抱き合っては笑いあった。そして「またあとで」と、テント裏にある民家の入り口を入っていった。前は民家だったが、アメリカ軍が買い取ったものだ。本国から連れてきた大工は壁や床を改造
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