ボクサー/
K.SATO
負けた僕は通りを行く
のろのろと だけど進んではいた
歩いているんだ…
消えかけたヤツの瞳がまた見え隠れしている
どんな疲れた体でも
子供の笑顔 思い出しては
晴れ
手足となって歩いていった
わかっているかのようなファンたちの茂みを
俺はリングに
王者として立った
だけど天国はひき剥がされた嘘になり
ラウンドの変わるたびに逆さまになって落ちていった
敗者は俺
勝者はヤツ
そして年老いていく月日に
また大きく追いつめられた俺がいた
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