「ありのまゝに あるがまゝに」 Ver.2/長谷川智子
 
 ありのまゝに あるがまゝに 
 私は日々を過ごしている 
 雲のように移り変わるよしなしごとも 
 お茶のように喉をすらっと流れることも 
 みな私をとりまいている 
 ありのまゝに あるがまゝに 
 月日は流れ移りゆく 
 あのころふさぎ込んでいたあのひとも 
 今は地道に生きている 
 地元に架かる大きな橋をなおしたい 
 そんなことを言っていた 
 ありのまゝに あるがまゝに 
 旧友から便りが届く 
 「結婚しました」おめでとう 
 そして「教えてくれて、ありがとう」 
 ありのまゝに あるがまゝに
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