昨日は孤独な世界?/錯春
 
無二の運命の救世主があらわれますように)

ミナは姑息にも、神様すらだまそうとしていた。
でも、彼女は重大なことに気づいていない。
救世主は、自ら墜落した雛鳥を、その手で救い上げることはない。
そしてもう一つ。
美しさは特別である。
ミナはそれは痛いほど理解していた。そして自分の平凡な容姿がその特別さを得られないことを(そもそも思想の段階からスタートしない時点で、その美醜はまがい物である)。
そう、そこで、

醜さもまた赦されたもの達だけが持ちうることである。



タマトは自分が約●千分の一の確率で存在する代物だということを、早々に理解していた。
どこぞの偉い心理学
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