萌えと批判/渡邉建志
 
が、「Aの野郎なにもわかってないくせにえらそうに語りやがって」などという態度に出たならばこれはちょっと悲惨だ。

そもそも、極言すると、何かの作品をちょっと読んで、「このことばづかいすげー、萌えー」などと軽く放言しちゃえるのがネットのよさだと信じている。僕はそう信じているのだ。僕はそう信じてやまないのだ。それを、「ネットだからって甘えんな」とか「そんなことだからネット媒体は紙媒体から馬鹿にされるんだ」とか言ってる人は、ドラマを馬鹿にしている映画人と変わりなく、愚かである。ドラマにはドラマのよさがあり映画には映画のよさがある。同じ土俵でかたってはいけない。ネットには「自分で発表したものを気軽に自
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