昨日は孤独な世界?/錯春
 
の顎は尖っていて、浮かび上がる骨は茎のようだった。
「生々しくないこと」は彼の魅力であり、また愛されにくさでもあった。
彼は、性別問わず、何人かの人間と恋人になったことがあった。
それは彼が優しくて、その気になれば誰とだって恋愛ができたということになる。
つまり、誰も愛していないから、誰だって愛せるということなのだ。

(超超超超超ヒマ。なんだってこんな良い天気に、俺は朝から女の子の涙を見たり、行き場をなくした精子をなだめなきゃなんないんだ。あーあーあ、せめて料理ができればいーのにな。あいつらが済ますまでに、俺は美味いカルボナーラをこしらえてやんのにさ)

カンスケは心の底から友人
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