ある日のサイクリングから/寺岡純広
できる。 一方、小説では気付かなかった新たな発見もある。例えば、関ヶ原に移動する前、石田三成ら西軍の主力は大垣城にあったが、徳川家康率いる東軍はその北方わずか離れた地点から大垣城を無視し、一挙に中山道を通り、三成の居城である佐和山城滋賀県彦根市)を衝く勢いを示した。 そこで大垣城の西軍は夜、関ケ原に移動を開始する。このあたりの両軍の行軍の様子が、今回の大垣から垂井までのサイクリングで映画のシーンのように思い浮かべることができた。
折しもサイクリングをした時期は10月22日で約400年前関ケ原の戦いの同時期にあたる。
今日も私は部屋から伊吹山脈、関ケ原方面を眺めている。今度は関ケ原の決戦場跡、更に伊吹山の山頂まで足を伸ばしてみたい。山頂から晴れた日に眺める濃尾平野、琵琶湖はどんなにすばらしいことか。そこからまた新たな歴史散策を開始し、新たな発見をしていきたい。もっとも山頂までのサイクリングは無理だろうが…
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