きれいばっかじゃない、/哀詩
初期設定のままの彼の着信音、
きみの名前を叫んで駆け出した フォーティファイブ。
だいすきなひとを傷つけて臨んだ平和は荒野のそれだった。
青いプラスチック、カメラのファインダー。
レースのカーテンからさらさらすくこもれびに苛立ち、
窓の外のあおにおびえたままの肩をいだいて
あの木のてっぺんの葉っぱのこころを
しったようでいたの。それだけ、
きみのこころなんてかんがえちゃなかった、
ただのエゴのかたまりであいしたぼくのまんしんそういでした。
きみのつめをかじって食べた、あの日の夕焼を
まだかんじていられるだろうか、子宮に。
ほら、またひがのぼっておりていくだけの作業が、
(いなくなってもわかりもしないクセに求める癖、どうにかしたら?)
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