Hypothesis/三上あず
 
そうして僕は消える
大丈夫 さみしくはないだろう
君の静かな寝息が聞こえ
僕はそっとベッドを抜け出す
(空気が入ったならごめんね)
悪いのは君じゃない

君はいつだって約束に確証を求める
その時でないと分からないことって案外たくさんさ
ただの気休めだよ
絶対 なんて言葉は

そうして僕は消える
大丈夫 怖くなんてないだろう
君の震える声が響いて
僕は夜を駈ける
(恋なんて熱病さ)
君だって知ってるだろう

君の怒鳴り声や溜息、足音だとかは
いつだって僕を縮みあがらせるんだ
言えるものか

言えるものか




(君の機嫌がもっと悪くなるとしても)



戻る   Point(2)