Hypothesis/三上あず
そうして僕は消える
大丈夫 さみしくはないだろう
君の静かな寝息が聞こえ
僕はそっとベッドを抜け出す
(空気が入ったならごめんね)
悪いのは君じゃない
君はいつだって約束に確証を求める
その時でないと分からないことって案外たくさんさ
ただの気休めだよ
絶対 なんて言葉は
そうして僕は消える
大丈夫 怖くなんてないだろう
君の震える声が響いて
僕は夜を駈ける
(恋なんて熱病さ)
君だって知ってるだろう
君の怒鳴り声や溜息、足音だとかは
いつだって僕を縮みあがらせるんだ
言えるものか
言えるものか
(君の機嫌がもっと悪くなるとしても)
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