映画日記、ただし日付はてきとう2/渡邉建志
 
2007/10/31
映画は時間とともにヨコに流れる「時間芸術」である。しかし、それはときに、一瞬にして強く深くタテへ垂直に食いこむような感銘を観るものに与えることがある。そのタテに喰い込んだ感銘だけで、その映画のことを覚えていられるし、逆に言うとそういう時を止める強度のない映画に興味はない。そのショットにおいては、宇宙観、世界観ともいうべきビジョンが、時間軸に垂直に、(ぐわっと)広がる。そういったショットは、作家の絶対的確信を持って撮られているものだということには、間違いがない。作家は必ず強い確信を持って、あるショット、ここぞと言うショットを撮らねばならぬ。たとえ、見るものが、「この場面はいっ
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