詩の領域2/パンの愛人
 
みせるのが現代の真摯なる主張だと思うのだが、いかがだろうか。}

 サルトルもテリー・イーグルトンも、今までなんとなく敬遠していたのだけど、こうなってみると自分の勘は正しかったのではないかと思われてくる。
 しかしそれにしたって、この反論はあまりに文章が破綻している、か、説明不足にすぎる。
 冒頭では「文学」にたいして「社会や政治やジェンダーや恋愛やピンサロやピザ一切れ」を「外部にあるテクスト」としているのに、そのあとすぐに「文学と文学以外の区別や、詩と詩以外の区別は実質の上では不可能」とつづく。こういった矛盾した発言について、まず考えられることは、その発言のどちらかが間違っているか、どち
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