虹色の世界十色。/LOW
 



中に隠った空気が窓に当たって泣いている

じっと見つめたボクは聞いた

『何故、其れほど哀しむの』


『私には泣く場所がここしかない』



ひとつの場所しか知らない彼女は
孤独と個独と闘いながら
他の世界を知らない、知れない


『他の世界を知りたいの?』



涙が止まった


そうして、ボクは窓を割った。




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