雲雀と飛行機/
木葉 揺
帰ろうか、帰ろう
雲雀を見に
飛行機の音を聞きに
私の空想が止まる瞬間は
ワン!
という声が聞こえたとき
庭の草木すら記憶になく
ただ会うたび肯定してくれる
存在のもとに駆け寄っていた
この場所が消える前に
私のそばへ来て
未来に向かう強さをおくれ
帰ろうか、帰ろう
コンビニもない丘へ
誰も住んでない家へ
君たちの魂を預かりに
雲雀の舞、君たちの羨望
飛行機の音、君たちの子守唄
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