挨拶/伊月りさ
すれ違いざま乳房を鷲掴み
突き抜ける情熱は右手
見境のない
ごきげんよう、
歯茎の火傷に障らぬようにそう紡いだ、
根をおろし損ねたらしく。
さんざ勿体ぶって開いたその奥
たったの三畳
しかし
夜を待ってごらん、
、(息)
宇宙
なにも孕まない宇宙じゃないか。
瞬間、ないはずの引力が働き
わたしはきみの腕のなか
今度こそゆっくりと乳房は
骨を圧す
肉を擦る
膨らみたがる体温を分けて闇を得た
無敵の
こんにちは、
おまちしておりました、
頭蓋突き破りきみを求める
この落ち着きのない熱の主食は午前二時なので
出逢ったが、さいご。
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