俺の冒険/日雇いくん◆hiyatQ6h0c
 
ような……その……本とかっていうの……どこにあるんでしょうか……」
 やっとの思いだった。
 恥ずかしい。
 まるでおれが、人とまったく仲良く出来ないような社会不適格者みたいじゃないか。
 もう少しましな言い方はなかったのか。
 急に自分がいやになった。
「はい、ではこちらです」
 店員はあくまでビジネスライクに案内しようとした。
 しかし、おれはつい言ってしまった。
「……い、いえ、すいません!」
 叫ぶように声を出すと店を飛び出し、勢いで家まで帰ってきてしまった。
 そしてそのまま、自己嫌悪のあまり、万年ぶとんで丸まってしまった。
 あとはオナニーするしかなかった。

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