祈りを捧げるときには/セルフレーム
に、不治の病で死にました。
弟は僕が働いている合間に、川から落ちて死にました。
妹は僕が昨日帰って来たら、ストオブの傍で死んでいました。
僕は、例え貴方が
皆に嫌われても、
厄介者だとか邪魔者だとか言われても、
僕は大好きでした。
貴方の弾くパイプオルガンがあんまり心地よいので、
僕は昨日此処で眠ってしまったのですが、
誰が見つけてくれたのですか?
酷く気持ちがいいのです。
ピエタがやたらと近くに感じます。
今なら十字架のてっぺんにも手が届きそうな気がして。
パイプオルガンが、自然に身体を通り抜けていきます。
ああ、
僕は、
きっともう、
貴方の奏でる音の中に、
溶けていくのですね
貴方の見つめる楽譜の音に
同化する事が
許されるのですね―・・・?
祈りを捧げるときには
貴方が祈りを捧げるときには
僕が受け止められるように―
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