ー自由に拘束された現代の叫び、アイ・ドント・ノウというバンドについてー/猫のひたい撫でるたま子
見出せずに自殺してしまう人たちで溢れています。だから心を癒すための音楽もまた必要なのだと思います。
そうではないアイ・ドント・ノウの音楽は、言われたら辛く、出来たら耳を塞いでしまいたくなる様な言葉が多く使われ、それが聞く人間の心に痛みを与えます。その衝撃から自分が曖昧にして逃げてきたことと向き合ったり、やるべきことを見つめなおすきっかけを掴む可能性があります。
ただ、彼らは健全で正義感のある救世主ではありません。現代の若者の持つ当たり前の不安を持ち、その不安から無差別に殺意を抱いてしまうような焦燥感を抱え、弱くて弱くて仕方のない心と内省しながら生きているのです。そんな自分と同じ目線でモ
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