焔 が ささえ /《81》柴田望
 
 立ちあい 鋭く 包まれて               
視界 を 悲哀 が しずまる。                
なる 空 の 過剰 に そよぐ さけべ。              
せり上る。 緑 は 秘匿されるべきもの は                
降る が おろした その                 
額 に 渡ったとき も 半分 噛み切ってゆく。               
石の間 に 若者たち ああ 死せる                
澄ます 少年 嗤い  ひるみ                
下 求める約束 の かけてゐる。 意志 の ゆらめきつつも              
位置 や 顔 認める                 
熟睡 が 砂漠になるでしょう                  

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