回覧車?/ブライアン
リーゴーランドを見つける。今にも欠伸しそうな店員が驚きの表情を見せた。乗るの、と話しかける。
中心からゆっくりと離れていく。外へと拡張を続ける宇宙のように。5人はメリーゴーランド上で、遠心力を感じた。互いが遠くへ放られていくような、ゆっくりと離れていくような遠心力を。だが、誰もそのことを口にはしなかった。声が弾ける。嘲笑の眼差しは、メリーゴーランドの外、遊園地の外、もっと外へ。遥か未来へ放たれていたのかもしれない。パソコンの熱を感じる。欠伸が出た。火照った息を吐いた。嘲笑の眼差しが届く。いや、放たれた場所にようやく追いついただけだ。緩やかな時間の曲線が、力尽きて停止するのを待っている。宇宙
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)