秋田でもらった詩集1「北の詩手紙 第一号」/イダヅカマコト
クモノスは学校の迷い込んだ小鳥が校舎の天窓に入ったヒビです。
外に出そうと追いかける子供たちの前で、小鳥は一気に空に逃げ込もうとして天窓にぶつかり、落ちたのです。
子供たちの善意がそのまま死という結果に終わるドラマと窓に入ったヒビから入ってくる乱反射した光の対象がまぶしいです。
夏空には
放射状にヒビワレがはしった。
その小さなクモノスは
キラキラと陽射しを弾いて
時折 眩しさの裡に
パリン。という音と
小鳥の羽ばたきが聴こえた
この詩の、いかにも起承転結が作り物に見えてしまう構成は弱点で「視える物と視えないものとの狭間」は十分に追求した方がいいと思うのです
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)