出発の日、/猫のひたい撫でるたま子
 
最愛の人にラブレターをかく、何枚も。何枚かでだんだんラブレターではなくなってくる。
この気持ちがなんだか分からなくなる。
このちっぽけな歴史はなんだったのか知りたいと思う。
もうこれ以上恥らうことも見つからない。

愛だったのか、恋だったのか、作為だったのか、サンプリングだったのか、
偶然だったのか、暇だったのか、なんだったのかと考える。

全てだったとも思う。

わたしは暢気に生きていたいので、これでさよならしようと思う。

最果てのひとへ
記憶は紙だけで足らす
感傷よ、さようなら
まっさらになって、またこんにちは

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