静かで一人ぼっちだった私の世界に入り込んできたあなたの音楽。/猫のひたい撫でるたま子
私は寂しいから結婚していて、私のことを好む旦那がいようと一人だった。
泣く場所があろうが、人間は一人だって自分で認められなきゃ、依存しなが
らじゃないと生きていけない。私の心の代弁をしてくれるような人はいなか
った。人の心を想像することが愛することなんだ、とあなたに会って感じた。
弱いあなたが冷たいのは自分を守るため、他の誰にも侵食されてしまわない
ように。でもタチの悪いあなたは一人ぼっちの人を寂しくさせない優しさを
知っている。
私はあなたを好きになりすぎてしまった。あなたが嫌う余分な愛情をかけ
てしまった。私の一人ぼっちの心に侵入してきたのはあなただけだった。だ
からちゃ
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