「ハンセンのカルテ」/
詩集ただよう
ことりが笑う
種子を蔓延る
近しき性器の肉腫がおりました
潰れるような
打ちつけるような
首を立て
マンホールに跨る女がしゅくしゅくと
おえつを
脱腸のように
腿の束が弛まって
打ちたての鋼に似通った蓋
焼ける腸の上へと
落ちた臀は
皮を剥くよう
すべりました
口から溢れ
薄い布切れ破れ
飛び散るぼたん
おめこは焼けただれ
激が走り
汁飲み
言葉にならぬ喉の奥
それでも女頬をあて
言葉にならぬ
肉腫の奇わった耳にさえ
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