蝉と人 /服部 剛
 
夏の終わりの夜道に 
動くことの無い蝉が 
独り 
仰向けに転がっている 

( 人々の 無数の足が 通過する )  

長かろうと 
短かろうと 

人の一生は 
蝉の一生に 

何処か似ている。 



 
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