( 星屑ノ唄 ) /服部 剛
 
僕がみつめるひとはそっぽを向いて 
僕をみつめるひとと目を合わせずに 
交差点ですれ違いゆくお互いの間にはいつも 
この手に触れ得ぬ、宙に浮いた 
空気の破れ目がある 


立ち止まり 
誰も気づかぬ破れ目の穴を 
覗きこむ 


無限に広がる宇宙に 
青い惑星(ほし)は 
ぽつんと独り 
星屑の合唱に耳を澄ましていた 




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