温度差/sk
三角形の一つ目に
爪先で傷をつけ
うるさい音のもぐりこむ
8月の割り切れない昼間
少しずつ増えて行く時間を
どうしようか迷いながら切り取り
ためにためて溢れ出しそうになると
僕はきっと故障中の張り紙を貼っていたい
かさをふやそうとしたってきっとだめなんだよ
だって世界は限りあるサイクルで物事がまわってきた
一思いに早送りをしてみたら
傷つくのは周りの人だけだった
知っているのかな
僕は何もしらないけれど、それだけはわかった
傷つくのは周りの人だけだった
目が痛いのは、夏の日差しに囲まれた
逃げられない、セミの抜け殻が
七年目に僕と一緒にいるからだ
戻る 編 削 Point(0)