エルドラド/セルフレーム
El Dorado
黄金郷なんて
エルドラドなんて
私は要らなかったのに
エルドラド
エル・オンブレ・ドラド―エルドラド
黄金郷の伝説を、兄と父は完全に信じてしまっていた。
大航海時代。
夢見る航海士(ヨーロピアン)は大陸を次から次へと渡り、
いつしか在るわけが無い伝説まで信じるようになっていた。
そんな時、私の故郷に届いてきたのは、一つの「伝説」だった。
「アンデスの奥深くには、黄金郷が存在する」
―その名は、エルドラド。
兄も父も、その伝説に取り憑かれたように、行っては帰る、行っては帰る、
そんな生活をし
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