はしとはしを束ねて/さとう 星子
 
今日も地球は回っていて
誰が休もうが
巡り巡るこの世界に私はいて

犬がシャーシャー吠えたと思ったら
郵便物が届けられて
雨が降ったと思ったら
テレビに写る虹が恋しくて

何の許可もなく入っては
するりとぬけていくこの感情に
何の違和感もなく
ただ ここにいて

受け止め方も知らない誰かのまなざしに
それがいたり

軽々しい言葉や皮肉な態度にさえ
ときどき愛嬌を覚えたりして

何かを紡いでは
繋げようとして

ほどけようとする
はしとはしを
どうにかこうにか
束ねたくて



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