はしとはしを束ねて/さとう 星子
今日も地球は回っていて
誰が休もうが
巡り巡るこの世界に私はいて
犬がシャーシャー吠えたと思ったら
郵便物が届けられて
雨が降ったと思ったら
テレビに写る虹が恋しくて
何の許可もなく入っては
するりとぬけていくこの感情に
何の違和感もなく
ただ ここにいて
受け止め方も知らない誰かのまなざしに
それがいたり
軽々しい言葉や皮肉な態度にさえ
ときどき愛嬌を覚えたりして
何かを紡いでは
繋げようとして
ほどけようとする
はしとはしを
どうにかこうにか
束ねたくて
戻る 編 削 Point(3)