光の森の満開の下/ブライアン
 
出し、
ファーストフードの店の前に立つ。
待合室にあった大型のテレビ画面は、高校野球を映している。

リュックを背負った10歳くらいの男の子が
オリンピックは、と親に尋ねていた。
携帯電話の液晶には、その結果が流れている。

風の吹かない待合室で、
ミニスカートをはいた女性は、足を組んで坐っていた。
光が煌々と照らされた、午後2時だった。

震えた背筋が、
午前の山の上に雲を張った。
高校野球を過ぎて、また一日が戻ってくるのだ。


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