碧い月/皆月 零胤
 
最後に見た夜空の星は

100光年の彼方からの100年前の光だ

それを見ながら僕は

緑色に濁った冷たい泥沼に沈んでいく


永遠と瞬間の狭間で息をして

一瞬の間に100年分の夢を見た

暗闇の中で見る夢ばかりがとても眩しい


でもそれはすぐに泡のようにはじけて

僕はすぐにただの暗闇に引き戻された

まるでそこが僕にふさわしい場所かのように




いつかあの碧い月に手が届けばいいのに
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